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腎・泌尿器科

☆慢性腎不全について

高齢のネコちゃんに最も多い病気のひとつが慢性腎不全です。

Q.腎臓はなにしているの?

腎臓は一対の臓器で、“からだの中を健康な状態に保つため” に仕事をしています。
① 老廃物の排泄
② 水分の調節
③ 電解質のバランス調節
④ 酸塩基平衡のバランス調整
⑤ 造血ホルモンの分泌
⑥ 血圧の調節
⑦ ビタミンDの活性化

Q.慢性腎不全とは?

腎不全になると、血液中の老廃物を「濾過」する働きや、体に必要な水分を「再吸収」する働きが低下してしまいます。このため、水分を捨てすぎて脱水になったり、血液中に毒性のある不要物がたまったり障害を起こしたりします。

~ 病気のサインに要注意 ~

最もよくみられる症状は、元気消失食欲低下体重減少などですが、老齢の猫であれば、このような症状が少しずつ見られるのは仕方がないと思われ、見過ごされがちです。
また、「多飲多尿」つまり「よく水を飲み、たくさんおしっこをする」といった、一見問題がなさそうな症状が病気のサインであったりします。必要以上に尿がでるため、お水を飲んでいるはずなのに、実は体には水分が足りない「脱水状態」になっていることも多いのです。

~ 悪化してくると… ~

毛づやが悪くなり、筋肉も落ち、行動が緩慢になって、よく寝ることが多くなってきます。さらに体内に老廃物がたまって吐き気がでてきたり、食欲不振が続いたりします。
さらに、口に中に潰瘍ができ口臭がひどくなる、下痢や便秘といった症状が見られるようになります。また、貧血になったり、網膜剥離になったりと、直接腎臓とは関係ないような症状もみられることがあります。
慢性腎不全は時間とともに進行し、体を維持する腎機能がなくなってしまうと「尿毒症」という状態に陥り、最終的には死を迎えてしまいます。

Q.どのように慢性腎不全を診断するの?

臨床症状から慢性腎不全が疑われると、身体検査、尿検査、画像検査(レントゲン・超音波検査)などを組み合わせて診断を進めていきます。
一般的に、血液検査では血中尿素窒素(BUN)と血清クレアチニン(Cre)を指標にしますが、これらは腎臓機能が75%以上障害されてからでないと異常値を示しません。尿検査においては、比重や蛋白などが重要視されます。尿検査で発見される異常の方が血液検査よりも早くに腎臓の異常を検出する可能性があります。
腎臓の大きさや内部構造の異常などは、血液検査や尿検査では分かりませんので、画像診断が適しています。それ以外にも慢性腎不全の原因を確実に突きとめるために、組織検査などを行うこともありますし、目の症状があれば、眼底検査血圧測定をすることもあります。

Q.慢性腎不全の治療法は?

腎臓は一度障害を受けて機能を失ってしまった組織が再生することは期待できません。
また機能を失った組織が行っていた仕事をまだ残っている正常な組織で行うことになるため、正常な組織は通常よりも仕事量が増えてしまい、さらに腎臓が悪くなるといった悪循環に陥ります。
ですから、できるだけ早くから治療を行うことによって腎臓の機能が悪化していく速度を抑えつつ、残っている正常な腎臓組織にできるだけ負担をかけないようにすることです。
また、腎臓病の原因が明らかに分かっている場合は(感染、腫瘍、結石など)には、それらに対する積極的な治療も行います。

~ 実際の治療とは ~

  • 腎臓用の療法食
  • 輸液(皮下補液、静脈点滴)
  • 吸着剤(尿毒症物質、リンを吸着する)の投与
  • ACE阻害薬(血圧を下げ、尿蛋白の漏出を低下させる)の投与
  • Caチャネルブロッカー(血圧を下げる)の投与
  • 消火器作用薬(H2ブロッカー、胃粘膜保護剤、制吐剤など)の投与
  • 造血ホルモン製剤の投与

Q.慢性腎不全は予防できるの?

ライフステージにあった食事
新鮮な水をいつでも十分飲める環境作り
適切なワクチネーション
定期健診(最低でも1年に一回の血液検査、尿検査、画像診断など)
トイレは猫の好みに合ったもので、いつも清潔にする
できる範囲でストレスのかからない環境つくり
1日のおしっこの回数や量を時々チェックする

慢性腎不全は老齢期に発症しやすい病気で、完全に予防できるものではありませんが、これらのことにより予防や早期発見、早期治療につながります。

 

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  動物取扱業者標識

種 別:保 管
番 号:13東京都保第101869号
登録日:2013年11月22日
責任者:田島征幸